高校生編 ~Part 1~
masato.shinokura
「篠倉は3年の女子が好きなんだねー。」
古典の授業中、ボーっと窓の外を眺めている僕に向かって、先生が言った。
外では3年の女子が、体育の授業でテニスコートに集まっている。
(じゃあ、もっと楽しい授業をしろよ。)
口には出さないが、心の中で思った。
僕は地元の隣の市にある高校に進学していた。
偏差値は高くはないが、悪くもない。
そこそこの進学校。
当然、進学校なので、卒業後は大学に進学する予定だったが、高校に進学したばかりの僕には、どんなことに興味があるのか、将来どんなことをしたいのか、などの具体的な考えはなかった。
ただ、皆が行くから。
何となく自分の学力に合った高校を受験し、その後は何となく大学に進学。
仕事も何となくサラリーマンになるんだろうな・・・と漠然と考えていた。
高校での生活は、自由過ぎる中学時代を過ごした反動もあって、最初はとても窮屈に感じたが、それにも徐々に慣れていった。
高校で出会う同級生たちは、(地元に比べて)言葉使いが優しく、ちょっと大人な人が多かった。
今思えば自己防衛の一種だと思うが、「初対面の同級生などに対して、敵対心を持つ」という当時、少し厄介な性格を持っていた僕も、そんな同級生たちを最初は刺激が少なく、退屈に感じていたが、時間が経つにつれて、徐々に打ち解けていった。
何となく不満を持ちながら流されていく日々。
何も考えず、場当たり的に過ごす毎日。
ただ、そんな高校生活が楽しかった。
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